本当にあった闇金の逮捕事例

闇金といえば電柱に貼られた怪しい090金融の張紙を思い浮かべる人が多いかもしれません。

 

個人に対して違法に融資する業者も多いのですが、中には組織的に企業に対して違法貸付を行う闇金業者もあります。

 

闇金は契約書を作成しませんし、犯人は短期間で荒稼ぎしてからすぐに雲隠れしてしまうので摘発されにくい犯罪と思われています。それでも年間100件以上が出資法違反で摘発されており、逮捕事例から闇金犯罪の本当の姿を知ることができます。

 

2017年1月25日、「ファクタリング」と呼ばれる売掛債権の買取契約を装った東京都中野区の闇金業者が、貸金業法違反の疑いで大阪府警生活経済課によって摘発されました。

 

摘発されたのは「東洋商事」と「MINORI」という名称の業者です。「ファクタリング」とは代金が未支払の請求書を担保にした貸し付けで、支払日よりも前に現金が必要な業者が利用します。

 

利用者は債券金額から一定の手数料(支払日までの利息に相当)を差し引いた金額の現金を業者から受け取ります。

 

ファクタリングは未払いの売掛代金を換金する感覚で利用できますが、代金の支払日までの“融資”なので貸金業法としての登録が必要で、換金の際に差し引かれる手数料は利息とみなされます。

 

今回のケースでは、手数料が出資法の上限金利を上回っていたために「闇金」として摘発されました。

 

これらの業者は平成27年秋から28年11月頃まで日本全国の250社に対して3億円を貸し付け、1億円の利益を得ていました。

 

2010年に貸金業法が改正されて総量規制が施行されてから、貸金業者から融資が受けられなくなった人をターゲットにした闇金犯罪が増えています。

 

闇金は大掛かりな組織が行うケースが増えていますが、今でも小規模の業者が検挙される例もあります。

 

2016年2月には、福岡市に住む男2人が出資法違反で逮捕されました。

 

逮捕されたのは福岡市の会社役員の男性(41歳)とアルバイト男性(22歳)です。逮捕容疑は去年4月頃から7月頃にかけて松江市に住む会社員など2人に対して、出資法の上限金利(年率29.2%)を上回る21倍の金利で違法に融資を行い、11万円の利息を受け取っていたことです。

 

2人は「クラウン」という名称で違法に闇金業を営んでいました。

 

ちなみに上限金利の21倍であれば年率613%に相当し、1週間で1割を超える暴利です。2人は少なくとも2年前から日本全国で800人に違法に貸し付けを行い、1億円を受け取ったとみられています。

 

2015年4月にも無登録で貸金業を営み、法定金利の約370倍の金利で貸し付けを行っていた業者が逮捕されました。この業者は悪質な嫌がらせをして取り立てを行っていました。法定金利の370倍であれば、たった1日借りるだけで30%を超える暴利です。1週間借りると元金の2倍以上の利息が付く計算です。

 

闇金の手口は年々巧妙化しており、一見すると違法融資には見えない形の業者も存在しています。中には違法にクレジットカードのショッピング枠を現金化する業者が出資法違反で摘発される事例もあります。

 

2014年には、クレジットカードを使った換金業者が摘発されました。この業者はクレジットカード会社から支払われる商品の購入代金の一部を手数料として差し引いて利用者に“換金サービス”を営んでいましたが、差し引かれる金額が上限金利を上回っていたために「闇金業者」として検挙されました。

 

インターネット上では、クレジットカードのショッピング枠を換金する業者の多くが広告を出していますが、中には“手数料”が高額で換金率が低い闇金業者も含まれています。

 

これらは全て本当にあった逮捕例です。

 

摘発されて判明した分だけでも年間百億円以上もの被害が発生しており、被害者1人あたりの被害金額の平均は数十万円になります。闇金の中には摘発されずに、正規の貸金業者を装って営業を続けている業者もたくさんあります。